**理想的な糖尿病の治療**

 【病は気から】

病は気から」という言葉をよく耳にします。
この言葉はすでに科学的に実証されており、免疫力を高めるホルモンを分泌するといわれています。
そのホルモンには「プラス思考」が重要であり、嫌な事があってもちょっとしたポジティブな考えをすることにより分泌されるようです。
気持ちが切り替わらない場合は先に笑顔をつくるなどするとよいでしょう。

 【糖尿病=闘病生活のイメージはマイナス】

病院や会社の検診で「糖尿病」と診断され、真っ先に思い浮かべることはなんでしょうか?
多くの方は「食べたいだけ、飲みたいだけ、食べられなくなったりしてしまう」など、「闘病生活」のイメージが大きいのでは。糖尿病と付き合って行く上で頭に入れておきたいのは、食事・運動療法を正しく行えば、普通の人と変わらない生活ができる、ということです。
日本人に圧倒的に多い2型糖尿病は、原則的に食事療法と運動療法がきちんと行われれば、コントロールできるはずです。
健康的な食事をして、健康的に身体を動かす、そんな毎日をイメージしてみましょう。

 【あなたの治療法は正しい?-今一度見直してみましょう】
 ・血糖値は低ければ低いほどよいのでしょうか?!

それは違います。身体の細胞はブドウ糖をエネルギー源として動いています
ので、血液中のブドウ糖が低くなりすぎると、危険信号として、低血糖症状を発します。
この際、血管は収縮して血圧は上昇し、細胞は栄養不良に陥りますので、身体にはよくないのです。
特に血糖の高い状態が続いた人は、急に血糖を下げると網膜症をかえって進行させることにもなり、注意が必要です。

 ・粗食は禁物!!

血糖値に合わせて食事を調整するのではなく、体格と運動量から必要な食事量を決め、必要量を毎食バランスよくとることが重要です。
過食はもちろん禁物ですが、血糖値を下げる目的で粗食にするのも逆効果です。
血糖値は下がっても、かえって血管や神経をもろくして、糖尿病を悪化させます。
タンパク質や脂肪が丈夫な身体の原料であることをわすれないようにしましょう。

 ・食事療法、運動療法を怠って薬に依存していませんか?

日本の糖尿病患者のほとんどは、薬を使わなくても食事療法と運動療法を適切に行うことによってコントロールできる2型糖尿病です。
しかし、人間の本能のひとつである食欲に勝つのは容易なことではありません。
また運動を行うためには1日の中で時間をつくる必要がありますから、運動療法が理想通りにいかない患者さんは少なくありません。
だからといって飲み薬がそれらの代わりになることは決してありません。
また、薬の効き目もだんだん薄れてくる上に副作用の危険も伴います。飲み薬療法はあくまでも補助療法だということを肝に免じておきましょう。

 ・飲み薬よりも高い価値-インスリン-

「インスリン注射」となると、悲観的になる患者さんが多いものです。
「飲み薬では治らないか」と医者に言ったり、おまけに周りから「いったん打ちはじめたら止められない」などと聞くともう「絶対打ちたくない!」となるのがあたりまえです。
いいえ、そうではありません。
インスリンが不足していて適切な食事と運動でも血糖値が上昇してくる人には、インスリンを使った方がいいのです。
それは、すい臓を休ませることによって、ある程度機能の復活が期待できるからです。
逆にインスリン不足だとすい臓がインスリンを出す力も弱り、悪循環になります。
糖尿病の飲み薬がいろいろ出ていますが、どれも副作用が少なからずあり、安全とはいえません。
食事・運動療法をしていてもなおかつ血糖値が上昇してくる場合には、迷わず少量からでもインスリンを使用することをお勧めします。

 【糖尿病の理想的な治療】
 1・健康的で明るいイメージで糖尿病にとり組みましょう。
 2・ストレスは、できるだけためないようにしましょう。
 3・自分自身に必要な各栄養素を過不足なく、毎食、楽しく食べましょう。
 4・運動の習慣を身につけましょう。
  (※人によっては、運動が病状を悪化させるため、医師の指導を受けることをおすすめします。)
 5・血糖自己測定を生活にとりいれ、厳格な血糖コントロールを目指しましょう。
 6・合併症を防ぐためにも定期的な検査を怠らないようにしましょう。
 7・長期の根気良い治療が大切です。

※上記の項目をひとつでも多く実現できるか否かが、今後の糖尿病治療に大きく影響を与えることでしょう。

糖尿病は、今は症状がほとんどなくても、5年後、10年後あるいはもっと後で、今行っている治療方法の影響が出てきます。
糖尿病であっても努力次第で健康な人と全く同じ生活が送れるものだということを忘れないようにして下さい。