投薬について知っておくべきこと| 糖尿病の治療 内服薬、副作用 について

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糖尿病治療に用いる内服薬は、作用の違いから大きく三つに分けられます。

インシュリンの働きを改善する薬

  

チアゾリジン薬

脂肪細胞は肥大化するとインスリンの働きを悪くする物質を出します。チアゾリジンは、脂肪細胞に作用して血液中のブドウ糖の消費を促進し、血糖値を下げます。肥満などでインスリン抵抗性が存在する場合の改善に適しています。
副作用としてむくみや貧血に注意しましょう。また、特に女性では骨粗しょう症やそれに伴う骨折に注意が必要です。

ビグアナイド薬

肝臓において、糖以外の物質からブドウ糖が作られるのを抑えます。また腸管では、食物からのブドウ糖の吸収も抑え、血糖値を下げます。体重を増やしにくいという効果もあります。
副作用として、倦怠感や吐き気、下痢、筋肉痛などがあらわれることがあります。

糖の吸収を遅らせる薬

小腸で糖質の消化・吸収を遅延し、食後の高血糖を改善します。食事の直前に服用します。

α-グルコシダーゼ阻害薬

α-グルコシダーゼというのは、糖の消化・吸収を助ける働きをする酵素です。このα-グルコシダーゼを抑えて、小腸での糖の吸収を遅らせる作用をします。糖の吸収を遅らせることで、食後の血糖値の上昇を抑えます。特に食後の高血糖が目立つ患者さんに効果的です。
飲み始めは、膨満感、下痢の症状が出ることがあります。飲み続けているうちにはこのような症状は少なくなります。

SGLT2阻害薬

腎臓で働きます。尿からのブドウ糖の排泄を促し、血糖値を下げる働きがあります。ブドウ糖を排泄することで体重を減らす効果もあることから、肥満のある方によく使われます。
腎臓の機能が低下している場合は十分な効果が得られません。
副作用として、脱水や尿路感染症に注意が必要です。食事が摂れないときは必ず中止しましょう。

インスリンの分泌を促進する薬

すい臓β細胞のSU受容体に結合して、インスリンの分泌を促進します。

DPP-4阻害薬

この薬は、小腸から分泌されるホルモンであるインクレチンを増加させる薬剤です。インクレチンとは、すい臓のβ細胞を刺激してインスリンの分泌を増加させる働きをします。
インクレチンは、DPP-4という酵素で分解されてしまうので、DPP-4の働きを押さえるようにし、インクレチンの増加を助ける作用をする薬です。
スルホニル尿素(SU)薬など、他の飲み薬(経口薬)やインスリン注射と一緒に使うと低血糖を起こすことがあるので注意が必要です。

スルホニル尿素薬(SU薬)

最も多く使用されている薬です。
インスリンを合成する膵臓のβ細胞に働き、インスリンの分泌を促進させる薬です。
他の飲み薬(経口薬)に比べ、低血糖が起きやすいので注意が必要です。

速効型インスリン分泌促進薬

膵β細胞に働きかけてインスリンの分泌を促します。スルホニル尿素薬(SU薬)同じように働きますが、SU薬よりも吸収・分解が速く行われます。主に食後の高血糖対策として用いられます。
効き目が速いので、低血糖に注意が必要です。食前30分の内服で食事の開始前に低血糖を起こす可能性があります

患者さんの血糖値やインスリンの分泌量、インスリンの働き方によって薬が決められます。

経口剤を飲み忘れたら?


経口剤を服用しはじめの頃には、よくあることです。

糖尿病は、規則正しい生活をし、薬も決められた時間に飲むのがよいのは言うまでもありませんが、1回くらい飲み忘れても、それで合併症が一気に進むことはまずありません

SU剤などの朝夕に1回または2回飲む薬の場合、1~2時間程度の遅れなら半分に減らして飲みます。

忘れたからといって2回分まとめて飲むと、低血糖の原因になります。

ベイスンなど食後過血糖改善薬のように食前に飲む薬の場合は、食後に飲んでもあまり意味がないので、次から忘れずに飲むようにして下さい。

★このほかにもいろいろな局面に思わず立たされる時があると思いますが、慌てず、冷静に対処していけば大事に至ることはありません。

また自己判断は避けてなるべく医師に相談するようにしましょう。

経口剤の役割

内服薬はインスリン投与と違い、まだ糖尿病がすすんでいないので飲み薬でOKなのだと考えがちですが、こうした飲み薬で糖尿病が治るわけではないと、承知しておくべきです。

インスリンの分泌を促進する、といっても、劣ってしまった膵臓の機能が回復するものではなく、あくまでも、刺激を与え続けて無理やり出させているだけなので、これによって病状そのものが軽くなることはありません。

飲み薬に比べ、

「インスリン注射」となると、悲観的になる患者さんが多いものです。

「飲み薬では治らないか」と医者に言ったり、おまけに周りから「いったんインスリンを打ちはじめたら止められない」などと聞くともう「絶対打ちたくない!」となるのがあたりまえです。

いいえ、そうではありません。

インスリンが不足していて適切な食事と運動でも血糖値が上昇してくる人には、インスリンを使った方がいいのです。


それは、すい臓を休ませることによって、ある程度機能の復活が期待できるからです。

薬物治療の一方、血糖値管理を続け、生活習慣を見直してみましょう。薬物療法だけに頼るのではなく、食事療法と運動療法を継続することが糖尿病治療には必要です。

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