糖尿病のもう一つの合併症 -動脈硬化-

糖尿病にかかると主に、網膜症や神経障害、腎症などいわゆる三大合併症というものが心配されますが、糖尿病にかかるとそれ以外にもいろいろな病気にかかることが少なくありません。

動脈硬化

動脈硬化の原因は、高血糖のほかに、高血圧や高脂血症などがありますが、糖尿病の人はこれらの病気を併発することが多く、動脈硬化がより進行しやすくなっています。

動脈硬化は、糖尿病のもう一つの合併症です。

この動脈硬化が原因となって脳梗塞や心筋梗塞などの病気を引き起こすことになります。

脳梗塞を起こす約半数の人に、また心筋梗塞の人約3分の1に糖尿病があるといわれています。

骨と関節に起こる合併症

糖尿病の治療をしないでいたり、不適切な治療を長く続けていたりしますと、骨や関節にも合併症が起こります。

すなわち、骨や関節の病気に糖尿病が、いわば追い風の役割を果たして悪い影響を及ぼしているのです。

糖尿病に合併する骨や関節の病気は、骨自体のカルシウムが減少して、薄くもろくなる「骨減少症」、手の関節が動きにくくなる「バネ指」、痛みもなく骨折を起こす「シャルコー関節」などがあげられます。

糖尿病の人にかかりやすい感染症

糖尿病の人は、肺炎や膀胱炎、腎盂炎(じんうえん)、皮膚炎、歯肉炎、あるいは風邪といった、感染症にかかりやすいことが知られています。

これは血糖コントロールの悪化によって身体の免疫系の機能が低下し、最近やウィルスが身体に入ってしまうためです。

また、感染症が急速に重症化することも多く、回復には時間がかかります。

そして感染症にかかると血糖値が普段以上に上昇するので、コントロールが悪化し、糖尿病そのものにも影響が出てきます。

血圧も要チェック

高血圧の患者数は国内で300万人といわれ、まさに国民病と言えます。

同じように糖尿病も、予備軍を含めると1,400万人に上る病気です。

そして、糖尿病の人は血圧が高くなりやすく、40~60%が高血圧を併せ持っています。

糖尿病も高血圧も、どちらも症状のないまま進行し、さまざまな合併症を引き起こします。

直接死につながる可能性があり、日本人の死因の上位を占める脳卒中や心筋梗塞などの怖い病気も、糖尿病や高血圧が相互に影響しあって動脈硬化が進行した結果、発症します。

また、高血圧により、糖尿病性腎症が急速に進んでしまいます。

糖尿病と併発しやすい高尿酸血症

血液中の「尿酸値」が高い状態を高尿酸血症といいます。

高尿酸血症は、遺伝的に尿酸値が高くなりやすい体質があり、それにさまざまな生活慣習が加わることで発病します。

尿酸値があがりやすい生活慣習とは、過食やアルコールの飲み過ぎ、運動不足、それによる肥満、精神的ストレスなどです。

これらは糖尿病を招く習慣と、ほぼ同じような内容です。

事実、糖尿病の人は尿酸値が高い人が多く、また、高尿酸血症の人は糖尿病になりやすいのです。

自覚症状は全くありませんが、治療せずにいると、痛風発作が起きたり、さまざまな合併症が発症・進行します。

高尿酸血症は糖尿病と同じで、放置していた場合の合併症が怖い病気だということです。

主 な合併症に、腎臓障害、尿路結石、動脈硬化などがあります。

糖尿病との関係では、特に動脈硬化が問題となります。