糖尿病って贅沢病?

ひと昔前は『糖尿病=贅沢病』と言われ、痛風と並んでお金持ちの人がなる病気だと思われていました。

確かに、正しくはありませんが、高カロリーな食事をお腹いっぱい肥満体型になるほど食べられる人が少ない時代なら、そう揶揄されてもおかしくはないかも知れませんね。

いまや『現代病』と呼ばれる糖尿病。
贅沢できるお金持ちの人が増えたのでしょうか?

いえ、そうとは言えません。
確かに、多くの人が好きな物を好きなだけ食べられる『贅沢な時代』になりましたが、糖尿病はそれだけが原因とは言えないからです。

では、糖尿病はどうして発症してしまうのでしょう。

贅沢な食事が原因?

糖尿病が贅沢病と言われていた時代、贅沢な食事とは、高価なステーキやバターをたっぷり使ったケーキ、アルコールなど、カロリーの高いものでした。

糖尿病の食事療法で、カロリーを制限されることも多いのですが、高カロリーな食事が悪いという単純な話ではなく、一番に良くないのが偏食ではないでしょうか。

食事療法のポイントは、規則正しくバランスの良い食事を摂るということ。
食べ過ぎを防ぎ、偏食のない栄養バランスの良い健康食を長く続けることが大切です。

ひと昔前の『贅沢な食事』の意味には、『不規則な時間』に高価なステーキ『ばかり』『お腹いっぱい』食べていた、ということが含まれていたかもしれませんね。

糖尿病が現代病といわれる理由

贅沢な食事が原因というわけではありませんから、
『現代の人がお金持ちになったので贅沢な物ばかり食べられるようになったため、糖尿病患者が増えた』
ということにはなりません。
ではなぜ、糖尿病を患う人が増えてしまったのでしょう。

考えられる理由の一つとして、糖尿病が『生活習慣病』であるということです。
糖尿病は、遺伝的要因や運動不足、不摂生な食事、ストレス、喫煙など、いくつもの要因が重なって発症する病気です。
何か一つにだけ注意すればよいということではなく、生活習慣そのものを見直す必要があります。

現代社会を取り巻く環境が、糖尿病になりやすい構造だと言えるかも知れません。

現代だから予防できる糖尿病

今や糖尿病は『贅沢病』ではなく、『現代病』です。
糖尿病を発症する要因が、いたるところに潜んでいる大変な時代です。

しかし、糖尿病とは『血液中のブドウ糖が多い状態が長く続いている』状態のこと。
上手に血糖コントロールを行うことが、糖尿病予防となり、進行を食い止めることになります。

糖尿病治療は日進月歩で進歩していますし、近年では、自宅で手軽に血糖値を測定できる機器や市販薬があります。
現代だからこそできる治療法や早期発見、予防法があることも忘れてはいけません。

現代社会の現状や、自分自身の生活習慣をしっかりと把握し、現代病と言われる糖尿病に向き合っていきましょう。

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