糖尿病はなぜ治らないのか?

糖尿病は一生治らない病気と言われます。それはなぜなのでしょう。

糖尿病を発症すると、どんどん病気が進行し、もう二度と健康な状態には戻れないのでしょうか。

厚生省「糖尿病実態調査」によると、糖尿病が強く疑われる人は690万人、可能性を否定できない人を含めると1,370万人と推計されているそうです。

国民病とも言われる糖尿病は、いつ自分が発症してもおかしくない病気。

今、糖尿病についての正しい知識を身につけておく必要があるのではないでしょうか。

どうして糖尿病は恐い病気なの?

糖尿病は、痛みや外的変化を伴いにくい病気です。気がついたときには既に進行が進んでいたということも少なくありません。
しかし、糖尿病自体が死に至るような病という訳ではないのです。
糖尿病とは、血中の糖が基準値よりも多い高血糖状態が長く続くことを言います。
高血糖で痛みが発生したり、見た目の変化がある訳ではありません。

恐ろしいのは、高血糖が引き起こす様々な合併症なのです。

糖尿病の3大合併症『糖尿病網膜症』『糖尿病神経障害』『糖尿病腎症』は、それぞれ悪化すると重篤な事態を引き起こす病気です。
高血糖状態を放っておくと、この3大合併症をはじめとする様々な合併症を発症する危険が高くなるため、血糖コントロールが必要となります。
糖尿病治療とは、まさに血糖をコントロールし、合併症を予防することだとも言えます。

糖尿病はなぜ治らないの?

恐ろしい糖尿病3大合併症を引き起こさないために、糖尿病治療は欠かせません。
糖尿病治療は、すなわち血糖コントロールです。

できる限り高血糖状態にしないよう、食事・運動・薬などでコントロールし、良好な状態を保つのが糖尿病治療です。

糖尿病は完治する、いや完治しない、いろいろな意見があります。
それは、糖尿病の診断基準はあっても、完治の基準が難しいためです。

糖尿病を発症するにはいくつかの原因があります。
食生活や運動不足などの生活習慣も大きく影響します。
一度糖尿病を発症してしまうと、たとえ一時的に血糖値が正常値に戻っても、生活習慣が元に戻ってしまえば、また高血糖状態になる可能性は極めて高いのです。

糖尿病は、血糖コントロールさえ上手くいけば、合併症の発症も防ぐことができ、健康な人と変わりない生活を送ることができます。
しかし、これから先も血糖値を気にしておく必要があるため、完治、というには難しい病気なのです。

自覚症状がなく、気づかないうちに進行していく糖尿病は、だれもが発症する可能性を持っています。
食生活の見直し、適度な運動、定期的な健診で、しっかりと糖尿病予防を行っておきましょう。

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