糖尿病とは 意外と知らない糖尿病のウソ・ホント

『甘いものを食べないから糖尿病にはならない』意外とそう思っている人が多いようです。『糖尿病』という病名から、=甘いものの食べ過ぎというイメージになるのでしょう。

確かに、甘いものを食べ過ぎると糖尿病になりやすいことは事実ですが、甘いものを食べなくても糖尿病になる可能性はあるのです。

このように、普段よく耳にする『糖尿病』ですが、なぜ病気になるのか、どのような病気なのか、誤解されている面もあるようです。

糖尿病は年々増加傾向にあり、重篤な合併症を引き起こす怖い病気です。糖尿病についての正しい知識を身につけ、発症・進行を予防しましょう。

『甘いものを食べないから糖尿病にはならない』はウソ

糖尿病は、インスリン(インシュリン)という血糖(ブドウ糖)をコントロールするホルモンの働きが悪くなり起こる病気です。

食事をすると、血液中のブドウ糖濃度である血糖値が上がります。増えたブドウ糖を感知すると、膵臓からインスリンが分泌され、血糖値を常に一定に保ちます。

このインスリンが正常に機能しなくなると、高血糖状態が続いたままになり、糖尿病となるのです。

ブドウ糖は、主食であるお米やパンなどの炭水化物に多く含まれていますので、甘いものは食べないけれど、ラーメンやご飯が大好き、という人も糖尿病になりやすい人といえます。

また、インスリンを分泌する膵臓の機能低下によっても糖尿病は引き起こされますので、アルコールの飲みすぎで膵炎を発症し、続発性の糖尿病になるケースも。

糖尿病予防には、甘いものだけでなく、全体的な食生活に気を付ける必要があるのです

『尿糖が出なくなったので糖尿病も治った』はウソ

食事制限や肥満解消により血糖を正常値に保ち、尿糖が出ないようにすることはできるかも知れませんが、気を許して食生活が元通りになると、また血糖値は上がってしまうでしょう。尿糖がでなくなったからといって、糖尿病が治ったとは言えないのです。

インスリンを産生しているβ(ベータ)細胞は、破壊されると元には戻らないため、糖尿病は治らない病気だといわれています。

糖尿病は、診断基準はあっても完治基準のない病気です。

まずは、糖尿病にならないことを心がけ、糖尿病予備軍と診断されたらすぐに生活習慣の改善に取り組みましょう。

『糖尿病は知らないうちに進行している』はホント

糖尿病には痛みを伴うような自覚症状がありません。検査で血糖値が高いと言われてもそのまま治療を受けずにいる場合も多いのです。

しかし、糖尿病はそのままにしておいて治る病気ではなく、むしろ大きな合併症を引き起こすリスクが高くなります。

検査で高血糖を指摘された時は、必ず医師の診察をうけましょう。

また、近年、健康診断などで見つかりにくい『かくれ糖尿病(食後高血糖)』が増えています。

かくれ糖尿病とは、健康診断は通常空腹時の状態、つまり血糖値が下がった状態で検査を受けるため正常と判断されますが、食後の血糖値が糖尿病患者さんと同様に急上昇するのです。

この状態を放置しておくと、糖尿病を発症してしまう『糖尿病予備軍』ですが、この時期にしっかりと生活習慣を改善し、食生活の見直しや運動を行うことで、糖尿病発症を抑えることができます。

まずは、自宅で診断できる市販の糖尿病検査キットなどで、定期的に食後の血糖値を測定し、糖尿病の早期発見を心がけましょう。

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